Salut 母に入園前の子を預けたときの事だ。
「おばあちゃん、月には何がいるの?」
と聞かれ、母は焦った。
【平成生まれの孫に"うさぎだよ"と答えていいものだろうか?
娘(私)に怒られるのではなかろうか?】
長い沈黙の後、孫は言った
「ママは、うさぎがいるって言ってたよ。」
なんだー、それで良いのかー!安堵し腰の力が抜ける母であった。
★★★
その後も、月にずっと興味があるようなので小学生の時に、天体望遠鏡をプレゼントした。背丈ほどある天体望遠鏡を毎回自分でベランダに運び、セットして、レンズを調整して月を楽しんでいる。見せてもらうと月のクレーターがはっきりわかる。
(流石にうさぎはいない、と誰も突っ込まない)
時期によっては土星も見られる。土星のリングまで見ることができたのは驚きだ。
なんとも神秘的だ。
★★★
月といえば、CIPHER (サイファ)に出てくるエピソードが忘れられない。
【あらすじ:舞台はニューヨーク。子役時代から全米で人気俳優のサイファと同じ高校に通うおてんばな15歳のアニス。ある日「あなたと友達になりたい。」と真正面からサイファに申し込みOKをもらいます。
サイファには双子の兄弟シヴァがおり、シヴァは俳優を続けていて学校には通っていない。ある日アニスは、サイファとシヴァが入れ替わりで学校に通っていることを知る。
「どうせ誰も気が付きはしない。その程度のつきあいだ。」という兄弟に対し、
「友達って言うのは人に対する最高の尊称だ」というアニス。
なぜそんな生活をしているのか?2週間兄弟と同居して見分けがついたら、その理由を話す。
最終的にわざと見分けがつかないふりをするアニス。それは何故か・・・。】
\キンドルアンリミテッドはこちらからCIPHER(サイファ)あります/
仲良くなっていく三人ですが、サイファはアニスがブラをしていない事に気が付くんです。アニスに言っても「あんな窮屈なものはごめんだ!」と断られ、
「ああ、いっそ夏中、宇宙服でも着せとこうかっ!」と悩むんです。
その後、ある事がきっかけでブラをすることになります。
☆☆☆
そしてアニスの16歳の誕生日にサイファは月球儀をプレゼントします。
どうやらサイファの中でアニスのイメージは
”ローマ神話の月の女神ダイアナ。いならぶ女神の中で一番勇ましい”。
こんな事いわれたら嬉しいやら、照れるやらですね。
★★★
前半は明るくて、皆が憧れるニューヨークの生活が描かれています。憧れだけではなくてアニスは服を着まわしていたり、生理がきたり、家庭内でできるバイトをしていたり当時の等身大に女の子なんです。
後半はひたすら試練が待ち受けていて辛いんです(ここ頑張って読んでほしい)。そして希望のラストへ向かいます。
作者、成田美名子さんの
「どんなに辛いことがあっても生き抜いてほしい。」
という強いメッセージが込められています。
ぜひ読んでみてくださいね。
Au revoir