Mutsuming Blog

子育てにひと段落ついた50代のむつみんです。

羽海野チカ作品の魅力とは

Salut 3月のライオン 16巻発売されました。

年に一度の発売で毎回楽しみにしています。

 

 

【あらすじ:主人公、高校生の桐山零は、幼いころに事故で家族を失う。父の友人で将棋のプロ棋士の家庭に引き取られる。将棋の才能を見出され、中学生でプロになる。が、引き取られた家庭からの才能への妬み、嫉妬で居場所はない。

 

高校生になり、マンションを借りて自立するも心は空虚だ。うつろな目で彷徨う零に偶然であった川本あかりに家にご飯を食べに来ないかと声をかけられ、ついていく。

 

あかりの家は下町で和菓子屋を営んでいる。家族は、おじいちゃんと、三姉妹あかり(20代)、ひなた(中学生)、モモ(保育園)と猫ちゃんたち。あかりが零に声をかけたのは、お腹をすかせた野良猫みだいだったからという。何度か家を往復している(ご飯を食べさせてもらっている)内に心を許していく零。ようやく居場所が出来て、どんどん頼もしくなっていく。

 

プロ棋士としても孤独だったが、徐々に変化してきた零は研究会に入り、ライバルや仲間ができて、ともに切磋琢磨する・・・】

 

 

 

★★★

プロ棋士のメンバー、キャラ濃いです。濃すぎです。

将棋は全くわからない私なのですが、その臨場感が伝わってきて、対局シーンを全て見てしまうんです。

f:id:mutsuming2021:20210930174611j:image

 

先に言いましたが、このコミックは年に一回の発売で、その一回で強烈な爪痕を残します。かわいい絵柄にほくほくしていると、突然、来年まで引きずるような爪痕なんです。(おかげで傷だらけな私。なんて。)

 

 

前作品のハチミツとクローバーでは主人公はぐちゃんと、森田さんの”才能と才能で惹かれあっていて誰にも入る隙を与えない”とか、もう恋愛の領域じゃないんですよ。なんなんですか、そんなの羨ましいじゃないですか。

 

 

今回の作品に至っては、零だけではなく、皆が持っている。

圧倒的な孤独が作品を覆っていて、誰も入る隙が無いんです。

そこをゆっくり丁寧に描いていくから、読んでいる方もじっと耐えて、

よくやく孤独から解放され、居場所を見つけた時や、たくましくなっていく様子を

みて嬉しいわけなのです。

 

 

羽海野チカさんは、日常に潜む違和感、もやもやっとしたものを、えぐってくるんです。そして孤独があるからといって、決して弱いわけではなく、時には果敢に立ち向かっていきます

 

 

例えば、三姉妹の父親は不倫をして、家族を捨て不倫相手と再婚します。

母親は病気になり、幼いモモを残してこの世を去ります。だからモモには母親の記憶がないのです。

それから数年後、不倫相手と結婚した父が妻が病気になったので、幼い義理の妹と暮らそうといいよります。(その子も連れてきています。)かなりしつこくて、感情に訴えてくるんです。「モモの為には父親がいた方がいい。父親がいなくて不憫ではないか」と。(勝手すぎるっ)

 

だけど姉妹(あかり、ひなた)は「ももには私たちがいる。父親がいない理由は自分たちから説明する」と、父親と決別します。強かったなー。(そのあと、あかりさんは寝込むんですけどね。)

 

 

★★★

この作品は、作中で姉妹が考案した和菓子のように「甘くて、しょっぱい」。

私もそんな風に感じているのかな。(しょっぱいどころか、たまにワサビが入ってるんじゃない?ってくらい驚くけど。零の行動とか。・・・もちろんワサビ、入ってないよ)

 

\1巻はこちら。キンドルアンリミテッドもあります。/

 

 

 

 

 

Au revoir